「敏感過ぎる人の仕事の不安がなくなる本」を読んで【その② HSPと仕事】
先日、☟こちらの記事を書きました。
この記事は、上記の続きです。
【その① HSPを理解する】ではHSPの特徴についてまとめましたが、続いては【その② HSPと仕事】についてまとめてみたいと思います!
HSPに向いている仕事ってあるの?
よく「HSPだからこそ向いている仕事!」という情報がまとめられていることがあります。
これに対し、「敏感過ぎる人の仕事の不安がなくなる本」の著者であり、HSP専門キャリアコンサルタントのみさきさんは、「実際にお会いしたHSPの方々の適正は様々だった」と述べています。
職種だけでなく、雇用形態や組織内のポジションをみても、「HSPだからこれが合っている」という傾向は無かったそうです。
私も、そういった情報を見聞きすると「わかる気がするけど、必ずしもそうじゃないだろう」と思っていました。
では、どんな風に選べばHSPであることの強みを活かし、なるべくストレスフリーに仕事ができるのでしょうか?
HSPの仕事に対する考え方
具体的にその方法を説明する前に、HSPの仕事に対する考え方の傾向について触れておきます。
HSPは、仕事を単なる生活手段と割り切って考えず、「自分の使命」や「仕事の意義」と結び付け、哲学的に考える傾向が強いそうです。
そのため、就職活動の時期も「このまま就職していいのか」と悩んだり、就職後も「収入を得るためだけに働いているのだろうか」とモヤモヤした悩みを持ったまま働いている方もいるのです。
仮に転職しようとしても、収入や業種などの条件で選ぶスタイルが主流なため、心の奥底にある哲学的な疑問が拭えません。
そのためHSPの仕事探しは、職種などではなく、自分を活かす場所を見つけらるかどうかがポイントなんだそうです。
そう考えると、HSP専門キャリアコンサルタントという仕事は、HSPが満足感を持って働く場所を見つけるために、ますます必要な仕事だと感じます。
HSPの仕事の選び方
自分を活かす方法は、「HSPの特徴」+「個々の性格・経験・スキル・興味など」を組み合わせて考えます。
HSPの特徴は、以前の記事【その① HSPを理解する】でまとめていますが、簡単におさらいします。
<HSPの特徴 >
・処理の深さ
・神経の高ぶりやすさ
・強い感情反応
・感度のするどさ
重視すべきは「4つのポイント」と「長期視点」
これを踏まえて、仕事探しで重視すべき条件は以下の4つです。
- 環境・・・どんな環境にいると、疲れずに能力を発揮できるかを考える
- 適正・・・仕事への興味や取り組み姿勢を分析し、適性を明らかにする
- 人間関係・・・自分にとって好ましい人間関係のスタイルを考える(職場および取引先)
- ペース・・・仕事の流れ、日々のリズム、いつまでに一人前になることをきたいされているかを確認する
HSPは新しくことを覚える際、自分が納得するまでかみ砕きながら学習します。一度全体の流れを把握し、自分が納得できさえすれば、その後は安定して質の良い仕事が可能ですが、HSPでない人に比べると覚えるのが遅いと思われてしまうことも。
そんな中でも自信を失わずに働くためには、4つのポイントに加えて、「自分がどうなっていたいか」を具体的にイメージして取り組む長期的な視点が必要なのです。
前の職場と今の職場で考えてみる
これらを踏まえて自身について考えてみると、前の職場がいかに自分に合っていなかったかわかりました。また、働きやすい今の職場では、上記の4つのポイントが反映されていると感じました。
※どちらも似た業務内容のため、適正については除外。
<前の職場>
環境
・会議室が近く人の流れが多かった
・他部署も混在した部屋で落ち着かない雰囲気だった
人間関係
・大きな声で叱責する上司や過干渉な同僚がいた
・高圧的な態度をとる人がいたために常に雰囲気が悪かった
ペース
・業務フローがはっきりしておらず担当者のペースに振り回されがちだった
<今の職場>
環境
・会話が多いわけでもなく、静まり返っている訳でもないため音に注意を削がれることがない
人間関係
・大声で叱責するタイプの人はおらず、自分の仕事を黙々とこなす人が多いため、適度な距離感があって雰囲気もいい
ペース
・マニュアルがあり基本的なことは自分のペースで進められる
・知りたいことがある場合も細部までしっかり教えてくれるため、安心して質問できる
・フルタイムとパートが協力して業務を進めており、働き方の融通が利く
まとめ
いかがでしたでしょうか?
HSPについて知るきっかけになったり、仕事との向き合い方のヒントになったでしょうか?
HSP専門キャリアコンサルタントなんて方は、身近に早々いないでしょう。すると、HSPについて理解した上で仕事探しの相談に乗ってくれる人には、ほぼ出会わないと考えられます。
だからといって、「やっぱりHSPの私に合う職場を探すのは無理」という訳ではないと思います。
前回の記事のまとめでも述べたように、自身の特徴を理解することがまず重要だと考えます。その上で「特徴(強み)」と「求める仕事の条件」を、具体的な言葉にできれば、HSPについて知らない人にも説明できます。
その作業にはじっくり考える時間が必要でしょうが、仕事探し以外でも活かされる作業だと思います。生きづらいと感じている方、これらを読んでHSPなのかもと思った方は、自分を理解することから始めてみてはいかがでしょうか?
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
生きづらい気持ちが少しでも軽くなりますように!