【ネタバレ無し・感想】映画『サイレントヒル』を観るか迷っている方へ!ホラーが苦手な私がレビュー!
テレビ・PCゲームの『Dead by Daylight』にて、6月16日より『サイレントヒルコラボ』が配信されました。
今回実装されたキャラクターは、映画版『サイレントヒル リベレーション』より、シェリル・メイソンとレッド・ピラミッド(Dead by Daylight内ではエクスキューショナー)で、それぞれサバイバーとキラーで登場しています。
サイレントヒルは元々コナミが制作したゲームだということは知っていましたが、自分ではプレイしておらず、実況動画で『サイレントヒル2』を観たのみでした。
しかし、今回登場したキャラクターが映画『サイレントヒル リベレーション』にちなんだものだと知ってとても気になり、普段絶対に観ることのないホラー映画に挑戦。
しかし、“ホラー映画”と一括りにするにはもったいないような、魅力的な映画でした。私のように「ホラーが得意ではないけど、気になっている」という方は、是非観るかどうか参考にして頂ければと思います!
まずは、『サイレントヒル リベレーション』につながる『サイレントヒル』についてレビュー!
あらすじ
最愛の娘・シャロンが、悪夢にうなされて叫ぶ「サイレントヒル・・・」という奇妙な言葉。母親のローズはその謎を解くため、ウェストバージニア州に実在する街・サイレントヒルを訪ねることにする。しかし、全くひと気が無く、深い霧に覆われたその街は、一度足を踏み入れたら抜け出すことのできない呪われた迷宮だった。そこで失踪してしまったシャロンの身を案じるローズはおそるおそるサイレントヒルを探索するうちに想像を絶する恐怖に見舞われていく・・・。
(Amazon Prime『サイレントヒル』あらすじより引用)
私がダメなホラーと、好きなホラー
ホラー自体は元々全然ダメなタイプ
怖いか怖くないか、というポイントや線引きは人によって違います。“どれくらい怖いか”を説明したところで参考にならないので、私がどの程度ホラー耐性があるのかを紹介します。
私は昔から物凄く怖がりでした。まあまあ大きくなるまで、おばけや幽霊、学校の怪談はもちろん、サスペンスのような“不穏な感じがするもの”が全てダメでした。
具体的には、子供の頃『金田一少年の事件簿』や『地獄先生ぬ~べ~』は見れなかったし、『名探偵コナン』の犯人の黒い影は怖くてダメでした。
夏にはよく心霊現象のテレビ番組が特集されますが、新聞のテレビ欄にある数行の番組紹介文ですら、目に入ってしまうと想像力が掻き立てられ、現実の様々な場面が怖く感じられました。そのため、徹底的にホラー要素を視界に入れないように気を付けていたほどです。
でも、妖怪の類は好き
そんな私ですが、妖怪の類は大好きなんです。
マンガ『蟲師』や小説『陰陽師』は愛読書ですし、アニメ『モノノ怪』の怖ろしくも美しい世界観には夢中になりました。
また、『金田一少年の事件簿』や『名探偵コナン』のアニメは苦手だったのに、赤川次郎や宮部みゆきのミステリー小説は小学生の頃から大好きでした。
正直自分でも線引きが謎ですが、今まで何人かの友達にこの話をしたら、共感してくれる人が結構いたので、同じような感覚をお持ちの方もいるのではないでしょうか。
そして私のようなタイプの悩みが「観ていいホラーなのかどうか」。生活に支障をきたす怖いだけのホラーの要素は入れたくないけど、そうでないなら観てみたい・・・。
私個人的な意見では、上記の感覚がわかる方は、観ても大丈夫だと思います。
私自身はAmazon Prime Videoのレビューを読み漁りました。皆さん、かなり細かにレビューしてくれていて、どんな種類のホラーなのか事前にわかってありがたかったです。
レビュー数も多くかなりの数を読みましたが、その上で映画を観てもネタバレ感はありませんでした。より多くの方の意見を知りたい方は、是非そちらも参考にしてみるといいと思います。
感想
観ているうちに怖さより切なさを感じる物語
鑑賞後の率直な感想は「切ない」という気持ちでした。ストーリー終盤では涙が出そうなくらい胸が締め付けられ、驚かせたり怖がらせたりするホラーとは違うと感じました。
そして2つ、思い浮かんだことがありました。
一つは、中世ヨーロッパの時代。この時代は無実の人への魔女裁判や公開処刑が日常的に行われていました。そしてそれを見るのが、一般市民の娯楽だったというのです。
なかなかに衝撃的ですが、現代に生きる私たちも笑えたことではありません。集団の心理とはいつの時代も、人間の愚かで盲目的な部分を写しだしているように感じます。その部分が『サイレントヒル』にも出ていると思います。
もう一つは、先ほども名前が登場した、夢枕獏の小説『陰陽師』。安倍晴明が度々「神も鬼も、人がいるからこそ存在する」と説いていますが、『サイレントヒル』でも「人が人を鬼にする」ということがよくわかります。そう考えると、どのクリーチャーも憎めない気がしてくるのです。
そして、この感覚を言葉にするのは非常に難しいのですが、マンガ『蟲師』や小説『陰陽師』、アニメ『モノノ怪』等の作品に似た魅力的をサイレントヒルにも感じました。
自分が直面したら、冷静に対処する勇気も妖怪と心を通わす余裕もないでしょうが、物語を通して見ていると愛おしさを感じずにはいられません。
とはいえ、心臓に悪いビックリシーンや、こっちまで息を潜めてしまうような緊張感のあるシーン、グロテスクな惨殺シーンがあります。応戦もしますが『バイオハザード』のように華麗なアクションシーンや、ゾンビを一掃して気分爽快!という感じではありません。
「ホラーと言うより、それら全般が苦手」という方は観ない方がいいでしょう。
魅力的なクリーチャーと音楽
奇怪なクリーチャーが多数でてきて、思わず声を出して驚いた場面はありましたが、観た後まで後引くような怖さではありませんでした。
ぞっとするけど、どのクリーチャーも目が離せず「360度じっくり見てみたい!」と思うような興味深いデザインでした。怖い反面「次はどんなクリーチャーが出てくるんだろう」という気持ちにさせられます。
音楽もクセになる旋律です。
貞子で有名な『リング』の曲を聴くと、そっと背後を確認したくなる怖さを未だに感じますが、『サイレントヒル』の曲は怖さよりも、込み上げてくるものがあり複雑な気持ちになります。
まとめ
さて、参考になったでしょうか?これを読んで、楽しめそうだなと思ったら、是非観てみてください!
実写映画にありがちな残念な感じはなく、舞台やクリーチャー、衣装もとても凝っていて、私にとってはお気に入りの作品の一つになりました。
そして、『Dead by Daylight』をプレイしている方にとっては、サイレントヒルのキャラや新マップをより楽しめるはずです!!(サバイバーのシェリル・メイソンは『サイレントヒル リベレーションズ』にて。)
<楽しめると思う方>
・おばけの怖さは苦手だけど、妖怪の類は好き。また、グロテスクなシーンが観れる
・余韻を楽しめる、考察が好き
・切ない物語が好き
<観ない方が良い方>
・びっくりするシーンや、緊張感のあるシーン、グロテスクな惨殺シーンが苦手
・華麗なアクションシーンや、敵を一掃して気分爽快!というのが好き