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【自慢の一着】中学生で買い20代後半で着こなせるようになったジャケット

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今週のお題「自慢の一着」。

すぐに頭に浮かんだのは、この個性的なデザインのジャケットである。(この羽織りものを正式にはなんと呼ぶのか私はわからないが、とりあえずジャケットと呼ぶことにする。)

 

現在、32歳。

このジャケットを買ってもらったのは、中学生の頃。15歳で買ってもらったとしたら、現時点で人生の半分以上を共にしている。驚愕である。

中学生で買った服を、32歳の大人が着てるとなると違和感を覚えるだろう。

 

私は昔から、物を増やすのが好きではなかった。しかし洋服が好きだった私は、「一生着たいかどうか」というかなり極端な判断で、物を溢れさせず、かつ、お気に入りのものだけを揃えるという手法で服を買っていた。

 

個性的な配色に、袖・襟の形、ジャストなサイズ感。何より、なんだかかっこいい。母の「流行り廃りのない、ずっと着れそうなデザインだね」という言葉に後押しされ購入に至ったお気に入りの一着だったが、実は使用頻度が少ない。

 

 

理由の1つは「着る時期が限られる」ことだ。

このジャケットは「毛 100%(化学繊維が使われておらず、動物の毛のみで作られている、という意味らしい)」の秋物である。

 しかし、夏が早々に終わり秋から冬への転換が早い地元東北では、これを羽織りものとして着るとスースーして寒い。

「秋冬ものなら、中にニットを着ればいい」と思ったが、タイトなデザインのためゴワゴワして気持ちが悪い。合わせるとしたら、シンプルなロンTかハイネックT。

おしゃれを優先し、寒さを我慢して着てみようにも、冷え性+お腹が弱い私には、出先でお腹を壊すリスクによりなかなか踏み切れない。

それなら春はどうかと思ったが、地元東北は4月上旬の入学式シーズンでも雪が降ることがあるくらいである。秋と同じ理由で、着るタイミングが見つけられなかった。

 

2つ目の理由として「着こなせなかったから」である。

試着し、何を合わせるか考えて買ったものの、中学生と言えば成長期真っただ中。体がふっくらし始め、加えて運動部で鍛えられた筋肉で、自分が描いていた着こなしができなかった。事あるごとに着てみるものの納得がいかず、1年で1度も着ない年もあった。

 

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しかし、それでも気に入っていたため捨てられずにいたところ、20代後半、ふと「今なら着られるかも」と思うタイミングがあったのだ。

 

引っ越しである。

結婚と仕事の関係で関西の小さな町に引っ越した。東北では考えられないくらい、春も秋もほとんど風がなく暖かい日が多かった。一日の中の温度差もさほどなく、お腹を壊す心配もなく着られる。

 

加えて「20代後半」という年齢もよかった。

もちろん、昔に比べ体型が整い、スッキリと着られるようになったこともある。しかしそもそも、当時の流行りや中高生に人気の店で買ったものではない。まだ子供だった私には似合わなくて当然だったのではないか。根本的な好みは変わらないものの、精神面もセンスも大人になった今だからこそ着こなせるようなったのかもしれない。

 

 

17年の時を経て、やっと着こなせるようになったジャケット。シーズンが来ればここぞとばかりに着ている。そして、これを着ている日は最高に気分がいい。

長い時間をかけて、描いていた着こなしができるようになったことで、もしかしたら、ぼんやりと想像していた”理想の大人”に近づけているのかもしれない、と思えるからだ。

 

ちなみに、中学生当時から親に似て背が高く、クラスで整列すると常に後ろの方だった私は、現在に至るまでそんなに身長は変わっていない。もう背は伸びないだろうから、この先もサイズ感は問題ないだろう。おばあちゃんになっても着こなせていたらいいなと思う。 

「一生着たいかどうか」という判断は、極端だけど間違いじゃなかったと、中学生の時の自分に教えてあげたいものである。