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“幸せな、一瞬の非日常”便利な時代にわざわざ手紙を書くことの魅力

私は手紙をよく書きます。

 

LINEで連絡をとるよりも、

手紙でやり取りする回数のほうが多い、

という相手もいるくらい。

 

便利なツールがある中で、手紙を主な連絡手段として

使用している人は少ないでしょう。

 

今日は、そんな手紙の魅力について、

少しお話したいと思います。

 

 

手紙を書くことの魅力は、いろいろありますが、

私にとって一番の魅力は、何と言っても

「ポストに返事が入っていた時の喜び」です。

 

 

返事をもらうために手紙を書き始めたわけではないのですが、

届いた時の喜びは想像以上のものでした。

 

そう感じているのは、

自分だけでなく、相手もだということは

「手紙届くの嬉しい!またちょうだいね!」

という返事からよくわかりました。

 

 

最近、自分宛に手紙やハガキが届いたことはありますか?

 

 

思えばこの時代、ポストに入っているのは、

ダイレクトメールや広告・請求書くらいのもので、

 

ネットで注文した本などが届く以外は、

本当にプライベートな用事で自分宛に届くことは

ほとんど無いのではないでしょうか。

 

 

ーーーある日、

 

残業で疲れきった帰り道、

マンションのエントランスにあるポストを、

機械的に覗く。

 

エレベータを待っている間に、 

住宅展示場やマンション売買、近所の塾のチラシに

鬱陶しさを感じながら、

請求書類や大事なお知らせが入ってないか

ざっと仕訳けていく。

 

一日の疲れに加え、押しつけがましい広告の波に

心の中で悪態をつく日もある。

 

 

そんな中、いつもと違った様子の郵便が入っている。

 

アピールの激しい広告に埋もれ、

うっかり落としてしまいそうになる大きさの、

可愛らしい封筒。

 

そこに手書きの、見覚えのある文字。

 

この瞬間に、一日の疲れや、

さっきまで感じていた広告への苛立ちは、

一瞬で吹き飛ぶのです。

 

そして、非常に陳腐な表現ですが、

淀んでいた心が華やかになり、

日差しが気持ちいい日に花畑にいるような、

暖かい気持ちになります。

 

ついさっきまでの世界が、モノクロだとしたら、

この手紙を手にした瞬間、カラーになったような気持ち。

 

“早く読みたい・・・!!”

 

エレベーターに乗り込み、

自分の部屋がある階に着くまでの時間がもどかしい。

 

ポストカードであればそのまま読み始めてしまうのだが、

手紙の場合そうもいかない。

 

もう封筒を開けてしまいたい、とも思うが、

抱えた荷物と広告のせいでうまく開けられない。

 

ガサガサしているうちに、自分の階につき

一番端の自分の部屋まで早歩き。

 

ここでも荷物と広告に邪魔されながら、

もたもたしつつ鍵をあける。

 

荷物とチラシを、迷わず玄関に放って、

はさみを取りにリビングへ。

 

折角の可愛らしい封筒をきれいに開封したら、

封筒とお揃いの便せん。

 

3、4枚の便せんに、びっしり文字が書いてあったとしても、

読むのはものの数分。

 

しかし、この数分間は至福のひと時。

 

内容は、他愛のない日常の近況報告。

「最近、芋けんぴにハマっているよ」とか、

「この間、誰々と会ったよ」とか。

 

そして、

“なかなか会えなくても、繋がりがある”

ということを認識し、

“私にも友達と呼べる人がいた”と、

ネガティブな性格の私は安心するのです。

 

もちろん手紙でやり取りするほどの中であるから、

友達には間違いないのだけれど、

 

お手軽にLINEで済むところを、

わざわざ私のやり方に合わせて、

 

レターセットをを用意し、手書きで文字を書き、

きっと普段滅多に使わないであろう切手を購入し

返事をくれる、ということは、

 

紛れもなく友達だ、と再認識するきっかけになるのです。

 

 

LINEを使わないわけではないし、嫌いなわけでもない。

現に、直近の用事に関しては日常的にLINEを使っているし、

便利さの恩恵にあずかっています。

 

しかし、その相手のことだけを考えて、

じっくりとペンを走らせる時間は、

とても素敵な時間だと感じます。

 

字が汚いとか、文章が下手とか、

そんなことは気にしなくてもいいのです。

 

どなたかの言葉を借りて言うなら、

「手紙を書いている時間」とは

「相手のことを考えている時間」です。

 

不思議なもので、読むのは一瞬でも、

その手紙を書くためにかけた時間と気持ちが、

しっかりと届いている気がします。

 

何年も手紙なんて書いてないなぁ、という人も、

そもそも、手紙を書いたことがない人も、いるでしょう。

 

しかし、

代り映えしない毎日に訪れる”一瞬の非日常” 

とも言える、その幸せな瞬間を、

できれば一度味わってみてほしい、と思うのです。